

夏と秋。
あっというまの主役交代。


幼稚園の主役は


いつだって

子どもたちだ。


待ってた
待ってた

幼稚園。


待ってた
待ってた

お友だち。



夏休みなんて

まるでなかったかのように

安定した心もちの

子どもたち。



母と子の夏に
思いを馳せる。


お母さまとの日々を
心豊かに過ごしたのだ。


母と子が
お互いを育て合ったのだと


胸が熱くなる。


あ、雨が上がった。



捕まえた どんぐり。


お庭が嬉しい

子どもたち。


あっ

ウルトラマン!


あっ 工事のおじさんたち!


幼稚園に
小さい工事のおじさんたちが帰ってきた。

「誰か来てー!」


「くい 押さえてて!」

親切なお友だちに


ミミズを見せてあげる。
おじさんも親切だ。

親切が

親切を呼ぶ。


「くい、もう1本あったよね」

ここにも親切さんがいる。


幼稚園は


親切さんで
いっぱいだ。

小さな足で

何キロを運んでいるのだろう。



夢中で遊ぶ

子どもたち。



走る
走る


走る
走る

走る子どもたち。



ブルーベリー摘みの

子どもたち。


実りの甘さ。


お友だちと味わう
嬉しさ。


ブルーベリーは

甘いけれど

「リンゴはまだだね」


「あれ? この くい 動くよ」
「危ないからやり直そう」


持つべきものは先輩だ。



重なり合い、

作用し合いながら

歩き出した、

子どもたちの生活。



この、いつもの日常の中にこそ

小さい人たちの教育がある。



後になり

先になりしながら


子どもたちと

この秋を歩こう―――。

